アカデミー賞のレッドカーペットは、女優たちのドレス選びが注目される場の一つです。今回も数々の女優がゴージャスなドレスを纏い、会場を華やかに彩りました。そんな中で、ファッショニスタの注目を集めたのがジェニファー・ローレンスです。
ローレンスは今年こそノミネートされていませんが、レッドカーペットでのファッションアイコンとしての地位は揺るぎません。今回彼女が選んだのは、ディオール オートクチュールのカスタムメイドドレス。長年友好関係を築いてきたメゾンからの信頼も厚く、マリア・グラツィア・キウリによる2024年春夏オートクチュールコレクションから、見事な一着を纏って登場しました。
ドレスは、ストラップレスのブラックドレスに、アイボリーのポルカドットが散りばめられています。ランウェイではコレクションのフィナーレを飾った、ルック59番にあたるデザインです。シルクモアレという特殊な生地を使用し、波打つような立体感を生み出すために、なんと1,500時間もかけて制作されたという逸話も。
レッドカーペットでは通常、無地のドレスの方が洗練された印象を与えると思われがちです。しかし、ローレンスやゼンデイヤ(アルマーニ プリヴェ)など、大物女優たちは今回、柄物のドレスを巧みに着こなし、メイクやヘアスタイル、アクセサリーをシンプルに抑えることで、柄物ドレスの華やかさを引き立てる術を見せてくれました。ローレンスも、ダイヤモンドのテニスコートネックレスとブレスレットで、上品さを際立たせています。
今回のローレンスのドレスは、オートクチュールの精巧な技と、彼女自身のファッションセンスが融合した見事な一着と言えるでしょう。レッドカーペットにおけるドレス選びの新たな可能性を感じさせてくれます。